虎になれ

ダメ虎選手にいろいろ言ってもムリだから
指示はひとつだけ簡潔にー「まっすぐ狙え」etc
といって1986年阪神日本一に導いた監督がいた
私もあれこれは言わない　「虎之助をめざせ」

東京時代、不世出の民衆史家・西岡虎之助の
ことは熟知していたが、なぜ彼だけが皇国史観に
抗して若手良心派研究者の結集格になれたのか？
漠然と、ふつうのお坊ちゃん・寺社・世襲学者とちがい
①　貧しい田舎の農村の次三男坊という出自
②　師範学校という異常保守的世界で反発した
③　小学校教員の経験　教育の現実に誠実に立ち向かう
　などと言われていた。西岡の愛弟子佐藤和彦からは
そのように習った記憶がある。
　しかし、和歌山に来て、謎に満ちた虎之助の生い立ち＊
を探求する中、これらは全て間違いであることに気づいた。
＊虎之助は、和歌山時代のことをほとんど語らない。且つ
故郷に錦を飾ろうともしなかった。拒絶、といえるかも。
①　狩場神社の門前にある山林農家。西岡本家（長男家）手厚い保護、②　日本史教員三雲猪吉郎により秀吉太田城水攻めに開眼、そもそもくだらん授業は全部サボって図書館にいた　③　小学校の授業サボって兄が教育委員会に叱られるなど不良教員。また学校は右翼的どころか大正デモクラシーで観察重視の地域教育運動推進中（西岡はサボってて関わらない？）

ここまで話して、では真相はなにか（虎だけが
抵抗の歴史家になった原因）。時間切れで、
海津監督映画40分の上演に（それも30分でチャイム）
受講生には「今日の私の話は必ず誰かに伝えるように。
特にぜひ保護者はなせ、安心するはずだ、
＜そんな先輩のいる大学・学部にだったのか！＞」

配布テキストに映画の台本が収録されているから
わからない所（教良寺の人びとの紀州弁、残り10分）は
台本を読むように。とした　　真相の方は以下次号

　　　　　★
今日は串本稲生家の特製ウツボをもらったので、
乾杯しよう　良い酒あれば最高だった。
この際、太平洋でいいや


　別ミッションで大手書店・県立図書館の西洋史新刊コーナーを
点検していた。日本史領域に比して驚くほど少ない、
（良書がでなく出版書自体が）。とくに県立図書館は
ここ数年の新刊しか開架に置かないから驚くほど憐れ。
宗教史のくだらない本の山と好対照か。ミネルヴァの本
ほとんどなかったなあ…　西洋史のミネルヴァ
写真　良い方の宮脇書店（ロイネット宮脇）