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尺八考 確信犯覚心を追い詰める

日本史ゼミの必修アイテム
これが吹けなきゃ踊らない

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SINCE1997海津ゼミの取り組みが、前半は
荘園遺跡の保存運動、後半は禅律僧マインド
コントロール(神国思想)研究であったことは
全国衆目一致することだろう。後半のピークは
カルカヤ道成寺演劇(都串坊焼亡事件)で開眼し、
大橋直義の赴任で道成寺・興国寺が爆発した。
ここで紀州中世民衆支配の核心となったのが
「無本覚心」だった。民衆運動あるところつねに
覚心党の影あり。正平の道成寺興行さえも
覚心党によることが解明される(大橋ご教示の文書)。
 そこでゼミ生に指令。民衆を教化した覚心派の
物語・アイテムを解明せよ(教義は不要、無意味)。
西大寺・唐招提寺の南都律宗ササラに優ったものは何か?
考えるの待っていられない。虚無僧と尺八の役割
(呪詛折伏にちがいない)を追及せよ。
と指令。まず赤影の人ムカデ矢尻(末広真紀子)
を熟覧して。
 以後、稲垣、萌依、山村と3代にわたり挑んだのだが
あえなく敗退。稲垣のはくノ一の研究に、山村は興国寺に
通ったため取込まれて天狗薬(女性薬)のとりこになった。
萌依のは優れた尺八研究史まとめ(法灯派起源説否定)
だが暗号書かれていて読めない笑。いずれも現代の
覚心派マジックに屈した。残念ながら民衆の中の尺八考
海津時代には崩せず、次の世代に委ねたい。

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カリスマ的な影響力をもつ萌依の未刊卒論。読めない・暗号
IMG_2023-02-01-08-52-20-915.jpg  IMG_2023-02-01-08-52-10-748.jpg  IMG_2023-02-01-08-50-52-016.jpg 中世を変える変革と徳政の宝庫



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「卒論」論3 萌依・真侑と今日

いまや日本史ゼミは往年の野外荘園調査は
停止し、遺跡見物・古道探しも凍結。もっぱら
虎になれ!(虎之助研究)インドコントロール
(禅律僧研究)
の二本立てだ。いま執筆中の
最後の4人もこのどちらかに分類される。
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ふたりに挟まれてる写真さがしたが無かった笑
真侑でかいなあ、信長様に肩並べてる

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……海津ゼミ最後の姿 in矢の宮

その濫觴をたずねると。虎之助は須山の衝撃論文で
(真侑だけには見せた筈)、禅律僧は道成寺縁起
イベントの都串坊焼亡事件に行き着く。だが、
直接には、小林真侑の講義台本発見が、
<虎になれ>に繋がり、岡本萌依の道成寺展示
(高札レプリカ)と尺八卒論が、山村天狗薬ー
曽我部久米田池ー林田道成寺地頭逸見へて
一遍・仏造・語り部の3禅律僧に。真侑のは活字で
猛威を振るうが、萌依の卒論は卓抜した研究史
整理の力で、以後のゼミ生の「先行研究」と
なってきた。皆が書き方の模範にする。かつ、
ここから由良興国寺を学ぶ。私が書式設定
直せ、と指令したのに無視して縦だか横だか
わからない仕様のままなのも後輩の注目を引く。
野田阿紀子卒論も似てるが治しに応じた


 写真 モエの無視原稿
 というわけで、ロクな先輩がいなかった、継承がない
などといいつつも、やはりゼミの歴史あり。
だいたい小林・林田居なければゼミ室には椅子も机もなかったし。
図書館・工学部廃品回収

「卒論」論2 保存運動の成果を固める

卒論論で紹介したものだけでにあらず。
天野を総括した小泉や、笠田を解明した林、
有田川筋の城郭・金石文を一新した浜崎・上野など、
荘園調査・保存運動の総まとめをしてくれた。
上は秀吉水攻め・文覚井から下は高田土井まで。
不可思議な奇説が横行していた当県だけに、
これらは研究成果・研究姿勢・方法併せて
中世荘園と最先端の「和歌山」を魅せた。
*こう書いていて、初期の立上げ時期、大河内氏・
弓倉氏の指導の影響が大きいことを改めて痛感する。
ゼミ生の半数は向陽高校出の弓倉ゼミ生だし、
紀州唯一の清凉寺式釈迦見つけた村松、仏像移動に
注目した山下、渡口の道成寺縁起組など、
大河内ごのみの学生が居たのが幸いした。

雪解けの図書館 最大寒波翌朝

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山神地理ゼミ見倣って安いペラペラの紙ファイルで
いいよ。といったのだが。みんな黒い板買ってきてた。
日本史ゼミは初志貫徹です、外側は

今年は卒論発表会が無理なので、口頭試問を
公開いたします。公開処刑ではありません。
ひとり30分。2月9日木曜日の15時スタート4人。
中世3本 熊野古道コミにケーター・遊行上人絵解き・仏像彩色始末
西岡1本 1945年講義ノート発見
すべて予定です


教科書調査官、教科書検定を語る。

『歴史学研究』の最新号に新シリーズで
1回目「歴史を書くということ」
元教科書調査官で2015年度から筑波大に
割愛した三谷芳幸論文がおもしろい。
紀界研の教科書執筆者希望には一読を
勧めたい。(学習指導要領をめぐる綱引き)
冒頭に筑波大での教科書調査官「面罵」
した定年退職老教授の話がコミカルに出てくる。
家永裁判で時間が止まったような不勉強老害取詮
(依頼原稿を増やすとこのような痴話噺の
類が審査されずに出てきそうで嫌だと思う)

 私個人的には定年退職老教授と同様に
教科書調査官は権力の末端だと思っている。
だが三谷芳幸と高橋秀樹とは例外である。
彼等は在職当時に文部省職員の肩書入りで
「ここまですすんだ歴史研究」という連載を
週刊朝日百科で○回にわたって開陳した。
教科書ここまで遅れている、と歴史叙述を
研究成果で示した。密室検定、F公パージ所
じゃない。感激したなア。教育学部に
いなければ気にしなかっただろう。
これを使った入試問題は多かったのではなかろうか
そういえば和大の入試では、三谷さんの②弥生時代
が出題されていたし。検定教科書の範囲で
歴博発信の弥生時代論争を扱うなど、
これまででは夢の夢だったろう。

それにしても私みたいな筑波の老教授て
だれだろう。中央学界に疎くなっちゃって。
こうゆう部分は歴研の編集部がカットさせないと。

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和歌山大学教育学部海津ゼミ(日本史)のブログです。

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